着付け教室ではじめに習うのが、着物のたたみ方です。
着物のたたみ方は簡単ですが、知らないとどうやったらよいのか全く見当がつきません。
わたしは、着付け教室で習うまで着物のたたみ方を知りませんでした。
お茶を習っていて必要に迫られて着物を着たときも、身内の結婚式などでレンタル着物を着たときも、脱いだ着物の始末は実母に丸投げしていました。
自分で着物を着られなくても、たたみ方を知っていると、
- 浴衣を着るところから気軽に和服を楽しみたいとき
- レンタル着物を脱いだあと
- リサイクルショップで素敵だと思う着物をちょっと広げてみたいとき
に便利です。
イラストと写真で基本の着物のたたみ方をご紹介します。
基本の着物のたたみ方
①衿(えり)を左に、裾(すそ)を右にして着物を広げます。
着物の右下に座ります。
②手前の脇=右脇 の縫い目を折り上げます。
③右の衽線(おくみせん)の縫い目を手前に折り返します。
④奥=左側 の衽(おくみ)を手前=右側 の衽(おくみ)に重ねます。
⑤衿(えり)を内側に折って、重ねます。
⑥左脇の縫い目を右脇の縫い目に重ねます。
⑦左袖(ひだりそで)を折り上げます。
⑧裾(すそ)を衿(えり)に重ねるイメージで全体を半分にたたみます。
⑨手前から奥に向かって裏返します。
両手の親指を着物の下に、人差し指から小指を着物の上にして、手首を手前から奥に返すようにします。
⑩右袖(みぎそで)を折り返します。
子どもたちにも知ってもらえたら・・・
わたしが着物のたたみ方を習ったのは、娘と一緒に参加した親子浴衣教室でした。
何回かくり返してたたむと体が覚えるようです。
わたしが着付け教室に通うときは娘も付いてきますが、先生のご厚意で着せていただいた着物は、娘が自分でたたんでしまっています。
和裁教室でわたしが、
「小学校の家庭科で運針と浴衣の着方を習ったら、着物に興味を持ってくれる人が増えると思うんですよね。」
と言ったら、先生が、
「浴衣の着方もいいけど、着物のたたみ方を知ってるといいと思いますよ。」
とおっしゃっていて、確かに、まずはたたみ方からだなと納得しました。
自分でたためると、着物に触れる機会が自然と増えます。
着物の着方、帯の結び方、和裁の技術、の前に、着物のたたみ方を知っているだけでも、着物がぐっと身近になるのではないでしょうか。