わが家では、家族旅行の行き先に子供の希望が最優先されません。
親の精神衛生上、「子供があきない」のはとても大切なポイントです。
子供をあきさせないために「体験」を意識して旅の予定を組むようにすると、楽しいですし、濃い思い出になります。
2019年のゴールデンウィークは、山形県鶴岡市に家族で日帰り旅行に出かけました。
一緒に出かけた全員が「これはよかったね~!」と喜んだ体験2つをご紹介します。
【甲冑試着】致道博物館
鶴岡公園やその周りを巡っていて、ふらりと入った致道博物館で開催されていたのがこどもの日イベント「甲冑試着」(かっちゅうしちゃく)でした。
試着したのは「鉄黒塗萌葱糸威仏胴具足(てつくろぬりもえぎいとおどしほとけどうぐそく)」という甲冑です。
江戸時代の初め頃に作られた兜(かぶと)と鎧(よろい)で、甲冑師・熱田伸道先生が修復された、本物です。
全部で10kg強あります。
この甲冑を着ていたのは身長155cm、胸囲90cmくらいの人で、とても鍛えられた体格だったことが伺えます。
また、200人ほどの部下のいる役回りの人で、今の会社組織だと部長くらいの地位だったそうです。
刀は刀身がないものを差していただきました。
博物館の職員さんから、刀と太刀(たち)のちがいについて教えていただいたのも興味深かったです。
刀は刃を上にして装着し、太刀は刃を下にして腰にぶら下げるように装着するので、展示されるときも装着時と同じ刃の向きにするのが基本なのだそうです。
あらかじめ「甲冑試着」が体験できることを知っていたわけではなく、博物館の見学中に看板を見つけ、夫がその場で申し込みました。
本当は夫自身が試着したかったようですが、こどもの日イベントでしたので、娘が体験しました。
あまりの重さに、娘は途中からよろめいていました。
ほかに試着希望のお子さんがいなかったため、ゆっくり体験できましたし、対応してくださった職員さんからもいろいろなお話が伺えました。
費用は致道博物館への入館料(大人800円、小学生300円)のみで甲冑試着体験のための追加料金はかからず、所要時間は15分ほどでした。
公益財団法人 致道博物館
山形県鶴岡市家中新町10-18
TEL 0235-22-1199
【まゆクラフト体験】くらふと松ヶ岡 こぅでらいね
養蚕の歴史を持つ国指定史跡・松ヶ岡開墾場の一角にあり、まゆを使ったものづくり体験ができる場所です。
まゆクラフトのほかにも、つまみ細工、かご作り、粘土など、豊富な体験メニューがあります。
事前に娘に作りたいものを確認したらまゆクラフトを希望したので、3人分を申し込んでおきました。
当日は、娘、義母、わたしの3人でまゆクラフトに挑戦しました。
わたしたちの申し込んだメニューでは、ぶた、うさぎ、ペンギン、金魚の中から作りたいものを選びます。
さまざまに色付けされたまゆから好みのものを2~3玉選び、先生に教えていただきながら作業します。
まゆをカッターやハサミで切って必要な形を作りますので、その途中でさなぎの蚕に遭遇し、どうやってまゆが作られるのかを実感できます。
まゆから出てくる糸(絹糸)は細くても手で切ることができないのも初めて知りました。
作る工程自体も楽しかったですし、よいおみやげになりました。
費用はひとり850円で、所要時間は30~40分ほどでした。
くらふと松ヶ岡 こぅでらいね
山形県鶴岡市羽黒町松ヶ岡字松ヶ岡29
TEL 0235-62-2888
鶴岡市の定番のお楽しみも体験しました
【食べる】羽黒のそば蔵 金沢屋
蕎麦もおいしい庄内地方ですが、郷土料理「麦切り」(むぎきり)という細打ちのうどんもおいしいです。
贅沢にどちらも味わえる「あいもり」をいただきました。
つけつゆも、蕎麦用と麦切り用の2種類が用意されていました。
蕎麦の風味も、麦切りのつるつるしたのどごしも、おいしかったです。
羽黒のそば蔵 金沢屋
山形県鶴岡市羽黒町三ツ橋前田163
TEL 0235-62-4564
【写真撮影】鶴岡市立加茂水族館
「クラゲの水族館」として有名な鶴岡市立加茂水族館に行きました。
ふつうは9:00開館ですが、ゴールデンウィーク中のため8:00開館でした。
わたしたちが到着したのが8:30頃だったので、ほどよい混み具合の中を見学できました。
水族館は、大人であれば、順路に沿ってゆっくりと展示を見学するととても癒されます。
でも、子供は意外とすぐにあきてしまいます。
あき防止のため、娘にカメラマンを任せ、目的をクラゲ展示室「クラネタリウム」と、直径5mの水槽にたくさんのミズクラゲが泳ぐ「クラゲドリームシアター」に絞りました。
義父母が趣味で楽しんでいるカメラのうち、コンパクトなタイプのカメラを娘に貸してくれるので、今回も貸してもらいました。
カメラマンになった娘は、自分なりに渾身の1枚を撮ろうと熱心でした。
夫やわたしは写真を撮らず、娘を見張りつつ、ときに軌道修正していました。
写真撮影は、
- 撮影しても良いところと禁止されているところがある
- フラッシュ禁止の場所がある
- 周りの方の迷惑にならないように撮影する
など、自分を振り返りながら行動する必要があるので、実地でマナーを勉強するよいチャンスにもなります。
鶴岡市立加茂水族館
山形県鶴岡市今泉字大久保657-1
TEL 0235-33-3036
【買い物】庄内観光物産館 ふるさと本舗
おみやげは、庄内観光物産館 ふるさと本舗で買いました。
食べ物も特産品もそろっていますし、駐車場が広くて助かります。
今回は、家で食べるごはんを助けてくれるおみやげを中心に買いました。
以前購入して、職場の人にも好評だったのが、「山形らふらんちゅるん」という個包装のゼリーです。
庄内観光物産館 ふるさと本舗
山形県鶴岡市布目字中通80-1
TEL 0235-25-5111
何度もお世話になっている鶴岡市
今回の日帰り旅行は、義父がクラゲで有名な加茂水族館に行きたいと言ってくれたことがきっかけで計画しました。
残念ながら当日は義父が一緒に行けなかったのですが、三世代の日帰り旅行のため、「無理のないスケジュール」を優先しました。
山形県鶴岡市には、何度かおじゃましています。
- 新潟から近いので日帰りでも楽しめる
- 食べ物が何でもおいしい
- 荘内藩の城下町だった歴史と風情が素敵
- 羽黒山の神秘的で荘厳な雰囲気に惹かれる
というのが、くり返し訪ねる理由かもしれません。
今度は、義父も一緒に家族5人でおじゃましたいです。