幼い頃からお赤飯というと、ほんのり桃色の一般的なお赤飯ではなく、醤油味の茶色いお赤飯になじみがありました。
甘くない金時豆と醤油味のもち米だけのシンプルな醤油おこわで、ずっと「醤油赤飯」と呼んでいました。
冠婚葬祭にも登場する、大人も子供も大好きな食べ物です。
醤油赤飯(醤油おこわ)が新潟県の郷土料理だと知ったのは学生時代です。
発祥は長岡だとか。
今でも醤油赤飯(醤油おこわ)は家族みんなの大好物なので、家で食べられたらいいなと思い、挑戦してみました。
家でごく簡単に作る醤油赤飯(醤油おこわ)
蒸して作るの? 金時豆の下ごしらえは?
もち米を蒸さなきゃだめ…? いや、炊こう!
これまでも家で醤油赤飯(醤油おこわ)を作ろうと思い立ったことはありました。
実家の母に作り方をたずねると、
「もち米をふかして(蒸して)、醤油やみりんを混ぜた液を途中でふりかけるんだよ。
昔、面倒して作ってやったことがあったじゃない!」
との返答。
醤油赤飯(醤油おこわ)は買ったものしか記憶になかったですし、「もち米を蒸す」と聞いて一気にやる気を失いました。
その後ネットで検索してみると、蒸して作るレシピの他、炊飯器で炊いて作るレシピもいくつか見かけました。
ふつうにごはんを炊く要領で作ってみることにしました。
金時豆は市販の甘煮でいいんじゃない…?
醤油赤飯(醤油おこわ)に入っている金時豆はほぼ味のない素朴なものですが、水で戻して下茹でする必要があります。
水煮の金時豆をスーパーで探しましたが見つけられません。
代わりにお手頃価格の金時豆の甘煮を見つけ、「これでいいじゃん!」と思いました。
醤油赤飯に入っている素朴な金時豆は、娘も姪も「もくもくしてて味がない」と苦手にしています。
いっそのこと甘煮の金時豆ならもくもく感もなくなり、味もついていておいしいのではないかと考えました。
そこで、市販の金時豆の甘煮をさっと水洗いしてもち米と一緒に炊くことにしました。
市販の金時豆の甘煮を使い、炊いて作る醤油赤飯(醤油おこわ)
材料・用具
もち米 2合
めんつゆ 大さじ2
市販の金時豆の甘煮 1袋
水 2合からめんつゆ分を引いた量:今回は360ml(2合)- 30ml(大さじ2)= 330ml
白ごま お好みの量
使った調理器具は圧力鍋、しゃもじです。
ふだん炊き込みご飯を作るときの味付けの目安は、お米1合につき、醤油大さじ1くらいにしています。
わが家ではめんつゆをそのまま醤油代わりに使うことも多いので、だしの味のするめんつゆを醤油と同じ分量にして使いました。
わが家には炊飯器がなく、ふだんからごはんを圧力鍋で炊いているので、今回も圧力鍋です。
炊飯器でも、おこわモード等で炊けるのではないかと思います。
作り方
もち米を洗って30分ほどザルにあげておきます。
もち米、水、めんつゆを圧力鍋に入れて平らにならします。
さっと水洗いした金時豆の甘煮をちらし、通常の白ごはんと同じように炊きました。
金時豆がとてもやわらかくなっていますので、豆を潰さないよう、細心の注意を払ってしゃもじで全体を混ぜます。
お茶碗によそって白ごまをかければできあがりです。
簡単に作れて家族に好評でした
初めて家で醤油赤飯(醤油おこわ)を炊いたので、娘にも夫にも、
「これどうしたの? (= どちらからのいただき物?)」
と聞かれました。
やや柔らかめに炊き上がりましたが、2人に好評でした。
金時豆も、
「豆がもくもく、ぼそぼそしてなくて、いい!」
とのことで、市販の金時豆の甘煮を使ったのは成功でした。
プロの作る醤油赤飯(醤油おこわ)は最高ですが、家で気軽に食べるには今回作ったもので十分です。
ちなみに、プロが作る醤油赤飯(醤油おこわ)のうち、おすすめなのが新潟市中央区の和菓子店・市川屋さんのものです。
市川屋さんの笹団子やおはぎがとてもおいしいのですが、醤油赤飯(醤油おこわ)も絶品で、おいし過ぎて無言になります。
シンプルでおいしい醤油赤飯(醤油おこわ)、おすすめですよ。