こぎん刺しとは
こぎん刺しは、青森県津軽地方に江戸時代から伝わってきた刺し子の一種です。
農家の人々のふだん着だった麻の着物に、木綿糸で細かな刺しゅうをすることで、温かく、丈夫な衣服にしたそうです。
暮らしの知恵から生まれたこぎん刺しは、その幾何学模様の力強い美しさも魅力です。
2019年1月10日放送のNHK「すてきにハンドメイド」で、こぎん刺しが紹介されました。
番組で講師をされていたグラフィックデザイナー・こぎんアーティストの山端家昌さんのサイト「kogin.net」がとても素敵なので、ご覧になっていただきたいです。
こぎん刺しとわたし
わたしがこぎん刺しを知ったのは、夫の青森旅行のおみやげがきっかけでした。
こぎん刺しのシンプルで奥深いデザインに惹かれます。
いつでも眺められるよう、こぎん刺しの小物をふだん使いしています。
こぎん刺しは丈夫なので、日常使いしてもへたりません。
こぎん刺しと枡のピンクッション
これは、わたしが作り、使っているピンクッションです。
こぎん刺しのキットと、小さな枡で作りました。
こぎん刺しのピンクッション
手芸用品店で、初心者向けのこぎん刺しのキットを見つけました。
キットには専用の針、糸、布と説明書がセットになっているので便利です。
もともとセットになっていたのは落ち着いた色目の水色の糸でしたが、刺し子用の太目の赤い糸を使いました。
説明書に沿ってこぎん模様を刺します。
全体を縫い合わせ、セットになっている綿を詰めれば完成です。
小さな枡にピンクッションを詰めました
はじめのうちは、作ったピンクッションをそのまま使っていました。
でも、ピンクッションを通り抜けた針先で指を刺してしまうこともあり、受け皿や土台のようなものを加えることにしました。
ピンクッション用の受け皿や容器はいろいろありましたが、小さな枡にしました。
枡の大きさは5勺で、一辺の長さは6.3cm(内側4.9cm)、高さは4.4cm(内側3.6cm)です。
枡の側面の模様は、松竹梅のモチーフを選びました。
こぎん刺しのピンクッションを、小さな枡に詰めました。
万が一、ピンクッションを別のものに取り替えたくなったときのために、ピンクッションと枡は接着剤で貼り合わせませんでした。
小さめの枡を選んだので、ピンクッションがずれたり飛び出したりしてくることはありません。
使い心地
作ったピンクッションは、ふだん、上の写真のような様子になっています。
枡の安定感が抜群なので、とても使い勝手が良いです。
裁縫箱に入れたままでも、ピンクッションだけ取り出したときでも、針が指に刺さることなく安全に使えます。
こぎん刺しの模様も好きなので、お気に入りの道具になりました。
ふだん使う道具こそ、お気に入りのものを
こぎん刺しは、ふだんの生活の中で生まれ、伝わってきた底力と美しさがあります。
作られたこぎん刺しの製品を買おうとすると、お値段が割高な印象があるかもしれません。
でも、飽きのこないデザインと耐久性を考えれば、むしろ安いくらいです。
ふだん使いの道具のひとつに、こぎん刺しも取り入れてみてはいかがでしょうか。