使い捨ての不織布マスクがいつものお店・いつもの値段で買えなくなってから、地元の新聞に布マスクの作り方が型紙と共に3回掲載されました。
新聞記事に沿って、わたしにとっての身近な材料・用具で、なるべく耳が痛くならない布マスクを作ってみました。
新聞記事と共に参考にさせていただいたのが、nunocoto fabricさんの「【無料型紙あり】20分で完成!立体マスクの作り方」です。
マスクの本体はさらし布を手縫いで
マスク本体に使った布は、刺し子をするつもりで買っておいたさらし布です。
完成したマスクが洗濯をくり返すうちに縮んでくるのを避けるため、さらし布はいったん洗ってアイロンをかけました。
綿100%のおなじみの肌触りで、安心感があります。
さらし布が2枚重なっただけではちょっと心許ないので、できあがりはさらし布が4枚重ねになるようにしてみました。
縫い始めと縫い終わりはひと針返し針をしましたが、あとはほぼ運針(なみ縫い)だけで縫いました。
①布に印をつけ、カットします
さらし布の幅は約34㎝と洋裁で使われる生地よりも幅が狭いのですが、そのぶん両端の部分を活用しやすいです。
糸がほつれてくる心配のない両端を生かせるように型紙を置いて印をつけ、カットしました。
4枚重ねのマスクにするので同じ形のパーツが表用4枚、裏用4枚必要になります。
布を中表になるよう気を付けて折りたたんでまとめてカットし、型紙に沿って改めてヘラで縫う線の印をつけました。
②中心を縫います
中表に合わせたパーツの中心を縫い合わせます。
縫い代に切れ目を入れてから左右に割ります。
ちょっと手間ですが、縫い目を割るときはアイロンをかけた方が後の作業が楽です。
表用のパーツと裏用のパーツができあがります。
③上下を縫います
表用のパーツと裏用のパーツを中表に合わせて待ち針を打ち、上下を縫います。
中心部分は布同士のつなぎ目になるので、丈夫に仕上げるため本返し縫いにしました。
④表に返してひも通し部分を縫います
筒状になったマスクを表に返します。
表用のパーツの両端の上下の縫い代部分を三つ折りにして縫い押さえます。
表用パーツの両端を裏用パーツ側に折り、縫いとめてゴムひもを通す部分にします。
マスクの本体部分ができあがりました。
ゴムひもは伸縮性包帯を使いました
マスク用のゴムひもがなかなか手に入らないので、代用品を試した結果、わが家では伸縮性包帯に落ち着きました。
これまでに試したのはヘアゴム、パンツ用のゴムです。
ヘアゴムもパンツ用の平らなゴムも、よくフィットしますが、時間が長くなると耳の後ろ側が痛くなってしまいます。
ストッキングやタイツを切って使う方法もあると知りましたが、わたしはふだんストッキングやタイツを履かないのでマスク用に使えるものの手持ちがありません。
耳の後ろが痛くならずに身近に手に入るもの…、と考え、伸縮性包帯を試してみました。
一番幅の狭い伸縮性包帯を四つ折りにしてマスクの両端に通します。
顔の大きさに合わせて包帯の両端を結んで輪にしたら、結び目をマスクの本体部分にずらして隠します。
結び目が大きくなり、洗濯したときマスクの他の部分に比べてやや乾きにくいという難点はあります。
でも、伸縮性があり、肌の当たりもやわらかいので、耳の後ろが痛くなりにくいです。
消しゴムはんこでとマスクの上下・表裏をわかりやすく
さらし布で作ったマスクは、無地ということもあり、上下の区別がつきにくいです。
鼻側・アゴ側をまちがえずに身に着けられるよう、消しゴムはんこで目印を付けました。
上下を問わない模様ではなく、動物など、上下の方向が分かりやすいモチーフが適していると思います。
わたしは、娘と夫がそれぞれ好きな動物を消しゴムはんこにして、それをマスクに押しました。
娘用はパンダ、夫用はペンギンです。
布にも使えるスタンプインクを使ってさらし布にはんこを押し、アイロンで熱を加えて定着させました。
ワンポイントがあることで、どれが誰のマスクか、マスクのどちらが鼻側なのか、見分けやすくなります。
安心感と咳エチケットのための布マスク
最初に布マスクを作ったのは、市販のマスクの品薄状態と肺疾患のある実父の健康を不安がる実母のためでした。
心配性な実母の不安が高まり、精神的に不安定になってしまっては一緒に暮らす実父や兄一家も大変だからです。
その後、わが家用にもいくつかマスクを作りました。
仕事上の研修でも、感染症予防にはまずは手指の清潔だとくり返し習ってきましたが、マスクはくしゃみや咳のしぶきを飛ばさないための道具にはなってくれます。
マスクをすることで必要以上ののどの乾燥を防いでくれることも経験として知っています。
布マスクもうまく使いながら、家族みんなで体調を整えて過ごしたいと思います。