着付け教室で着物のときのヘアメイクの特別授業を受けました
着物を着るときのメイクや髪型、どうされていますか?
わたしは常時すっぴんなので、メイク道具を持っていません。
成人式や親戚の結婚式で着物を着たときなど、必要なときは美容室を頼ってきました。
先日、通っている着付け教室で着物のときのヘアメイクについて、プロの先生による特別講座がありました。
洋服のときとは違うポイントがあるので、まとめてみました。
プロの先生に教わったので、ふだんのメイクに使えるポイントも多いです。
メイクとは縁遠いわたしが書いていますので、「そんなの当たり前でしょ!」と感じる部分も多いと思います。
でも、メイク初心者さんには参考にしていただけるのではないでしょうか。
着物のときのメイク・髪型のポイントを先にご紹介します。
- ファンデーション:厚くしない
- 眉:気持ち短めに
- アイシャドウ:2色使い&1色は帯揚げ・帯締めから
- アイライン・まつ毛:黒を上だけに
- チーク:やさしい色を小鼻より上に
- リップ:気持ち小さめに丸く
- 髪型:顔まわりをすっきりと
です。
着物のときのメイク・髪型のポイント
着物に顔が負けてしまいがちなので、そもそも、メイクはした方が良いそうです。
ファンデーション:厚くしない
ファンデーションの色選び
ファンデーションの色は、手に塗って確かめるのではなく、あごのラインに塗りデコルテの色で選ぶと失敗しません。
ファンデーションの塗り方
化粧品は1番最初に置いたところが1番濃くなるので、ほお → おでこ の順にファンデーションを塗ります。
ファンデーションを一度取ってほおに乗せたら、その残りを鼻筋やおでこなど、できるだけ薄くしたい部分に広げるくらいでちょうど良いです。
ほおも、顔の中心部から耳側に向かって、3 → 2 → 1 くらいの割合で薄くしていきます。
おでこは、髪の生え際に入れ込むようなイメージで塗ります。
眉:気持ち短めに
眉の形
小鼻と目尻を結んだ線と、眉頭からまっすぐ横に伸ばした線が交わるところを眉尻にします。
着物のときは、この眉尻をほんの少し短めにするとよいです。
眉の描き方
眉を描くときは、ペンシルなどを軽く持ち手首のスナップを利かせるイメージで描きます。
利き手側と利き手でない側とでは、眉を描くときに腕の関節の動く範囲がちがいます。
「利き手側の眉は下がりがち、利き手でない側の眉は上がりがち」
という傾向があることを意識することも大切です。
眉尻となるところにちょっと印をつけたら、まずは眉頭と眉山の間から眉尻に向かって、少し濃い色で描きます。
着物のときは写真に写ることが多いものですが、濃い色で描くと写真での小顔効果があります。
次に、眉頭と眉山の間から眉頭に向かって、薄めの色で描きます。
眉頭から描きはじめると、どうしても眉頭が濃くなってしまい、バランスを取ろうとしてどんどん不自然な眉になっていってしまいます。
濃くなり過ぎたら、綿棒でぼかします。
アイシャドウ:2色使い&1色は帯揚げ・帯締めから
アイシャドウの色選び
アイシャドウは最低でも2色使うときれいです。
そのうち1色は、帯揚げや帯締めから取るとよいです。
・おすすめはピンク系やワイン系の色
・ブルー系は要注意
ブルー系は時間が経つとグレーになり、疲れた感じに見えてしまいます。
・着物のときはラメ感のないものの方が上品
アイシャドウの塗り方
アイホール(まつ毛から眼球と骨の境目まで)は薄い色にします。
メインカラーは二重の部分までに乗せます。
アイライン・まつ毛:黒を上だけに
アイライン・マスカラの色
着物のときは、引き締まって見える黒を選びます。
アイラインの引き方
着物のときは、黒のアイラインを上瞼だけに入れます。
アイラインを入れるのが苦手なときは、目尻だけでもよいです。
鏡を斜め下に置き、まつ毛とまつ毛の間に点を打ち、打った点を線でつなぐように描きます。
どうしてもアイラインが苦手な場合は、マスカラだけでもよいです。
マスカラの塗り方
ビューラーでまつ毛の根元をはさんだら、上方向に細かく圧をかけていきます。
マスカラのブラシでまつ毛の根元を押し上げたら、左右にジグザクさせながらマスカラをつけていきます。
メガネの人こそアイメイク
常にメガネをしているとアイメイクを省きがちですが、メガネという額縁があるぶん目につきやすい部位です。
メガネをしている場合は、むしろアイメイクをきちんとした方がよいです。
チーク:やさしい色を小鼻より上に
チークの色選び
着物のときは、華やかさを出すため、さくら色やコーラルオレンジなどのやさしく明るい色のチークがおすすめです。
ダークな色味は避けた方が無難です。
チークの入れ方
大き目の筆の側面を使います。
筆の毛先部分は肌への刺激が強く、回数が重なるとしみの原因にもなります。
筆の側面を使ってやさしく色を乗せます。
にっこり笑ったときほおの1番高くなるところから顔の側面へ、斜め上に筆を走らせます。
小鼻より下には入れません。
斜め上方向への筆使いは、リフトアップ効果もあります。
リップ:気持ち小さめに丸く
リップの色選び
着物のときのリップの色は、着物に使われている色から選ぶとよいです。
・おすすめは、ピンクベージュやローズ系
・青みの強いネオンカラーは要注意
顔がくすんで見えてしまいます。
・赤を使うときはツヤを足す
リップの描き方
着物のときのリップは、気持ち小さめに丸く描きます。
下唇の中央 → 口角から下唇の中央 → 口角から上唇 → 口を開けて口角をつなぐ の順です。
下唇の中央を塗ったら、リップブラシを口角にぐっと差し込んで描きはじめます。
最後に口を開けて上唇と下唇をつなぐように描くと、口を閉じているときに口角が上がって見えます。
グロスは、唇の中心だけに乗せます。
髪型:顔まわりをすっきりと
髪で隠そうとすると老けた印象になるので、顔まわりはすっきりまとめます。
・セミロング~ロングヘア:髪をアップするのがおすすめ
ボリュームが足りなければ、ヘアアクセサリー屋さんや100円ショップなどで売られている付け毛を少し足すとよいです。
・ショートヘア:横の髪を耳に掛けすっきりと
人生14回目のフルメイクをしていただきました
常時すっぴんのわたしは、今回のヘアメイク講座で、モデルとして先生から人生14回目のフルメイクをしていただきました。
できあがりの写真を見たメイク好きの友人たちによると、年齢相応の迫力が出ていたそうです。
着物もヘアメイクもファッションですので、その人の好きなもの・似合うものが大切です。
でも、この記事でまとめたような基本を知っていれば、自分も、そして周りも納得できるヘアメイクができるのではないでしょうか。