【刺し子】「作る」「使う」「観る」で初心者も楽しめる!

ハンドメイド

「刺し子」(さしこ)ってなに?

そもそも「刺し子」とはなにか、ということですが、Wikipediaを引用させていただくと、

刺し子(さしこ)とは、手芸の一分野で、布地に糸で幾何学模様等の図柄を刺繍して縫いこむこと。

引用元:Wikipedia「刺し子」

です。


布の補強や防寒のため、生活の中から生まれた刺しゅうの技法のひとつです。

青森のこぎん刺しや菱刺し、山形の庄内刺しが有名です。

刺し子は庶民による庶民の生活のための手仕事といえます。


わたしが刺し子をするようになったのは2015年からなので、まだ初心者です。

初心者であっても、刺し子の楽しみ方はいくつかあります。

「作る」、「使う」、「観る」の3つの楽しみをご紹介します。
 

刺し子のふきんを作る:達成感

手軽に刺し子の作品作りを楽しめるキットが、手芸店や100円ショップで売られています。

わたしはふだん使えるものがよいので、刺し子のふきんを作ることが多いです。

模様を刺していると、集中しつつも心が静まってくるのが心地よいですし、できあがりの達成感が味わえます。


さらし布に刺し子の模様を自分で模様を描いてみたことがあるのですが、わたしの場合は4~5時間かかってしまうので、すでに印のついている刺し子用のさらし布を買っています。

よく行く手芸店にある、オリムパスさんの「花ふきん布パック」を買うことが多いです。

特に七宝つなぎの模様が好きです。

 

 

糸の太さのちがいと刺し子のふきん

刺し子用として売られている針と糸は、ふつうの裁縫道具のものに比べると太いです。

初めて刺し子のふきんを作ったときは、刺し子用の糸と針を使いました。


和裁を習いはじめてからは運針の練習を兼ねて刺し子のふきんを作るようになりました。

和裁教室で使う針に慣れたくて、「四ノ三」という太さの針と、木綿の手縫い糸の細口を使っています。

左は刺し子用として売られている針と糸を使って、ほぼ印通りの長さの針目で刺したふきんです。

右は、和裁教室で使う針と糸を使って、自分の運針の針目で刺したふきんです。


和裁教室で使う針と糸を使って、印通りの大きさの縫い目で刺すとできあがりが間延びした印象になってしまいます。

刺し子用の針と糸を使って、あまり細かい縫い目にしても落ち着きません。


糸の太さによって、自分がいいと感じる針目の長さが変わってくることを知りました。
 


刺し子用の糸はカセで売られているタイプも多いですが、使い始める前にひと手間必要です。

こんなカード巻きタイプが扱いやすいですよ。


わたしが刺し子以外にも愛用しているのはこちらの手縫い糸です。

色のバリエーションが豊富で、安心品質です。

刺し子の縫い始めと縫い終わり

初めて刺し子のふきんを作ったときにとまどったのが、模様の縫い始めと縫い終わりの糸の始末です。

刺し子は、数目を返し縫いして留めます。

糸を縫い留めるイメージです。

縫い始めは、布の間に通した糸を縫い留めるようにします。

縫い終わりは、すでにある針目を返し縫いするときに縫い留めるようにしています。

針は布の間を通して表に出し、少し引くようにして糸端を切ると、糸端が布の間に収まります。


刺し子をする前は糸端を玉結びして留めることしか知らなかったので、返し縫いだけで本当に糸が抜けてこないのか半信半疑でした。

でも、実際に返し縫いした部分をほどこうとすると、けっこう大変ではさみが必要です。

ふだん、糸端を玉結びすることなく作ったふきんを使っていますが、糸がほどけてくることはありません。

 

できあがりまでにかかる時間

すでに印が付いたパックを使って刺し子のふきんを作るとき、どのくらいの時間がかかるのか記録してみました。

ふきんを仕立てるところから始まって、1枚刺し終わるまで合計560分かかりました。

わたしは運針の練習を兼ねて刺し子のふきんを作っているので、作業時間は1日15~20分くらいです。

まとまった時間が取れるときは1~2時間刺すこともありますし、長い直線の運針の練習をしたいときはふきん作りを休むこともあります。

できあがりまでには、かなり日数がかかります。

何日もかかるので、日によって針目の長さがまちまちなのがわかります。

自分の針目の運針が安定してできるようになるといいなと思います。
 

刺し子のふきんを使う:丈夫で長持ち

毎日の生活から生まれた刺し子は、とても丈夫です。

わたしも、自分で刺した刺し子のふきんをどんどんふだん使いにしています。

丁寧な扱い方をしているわけではなく、他のふきんと同じようにガシガシ洗い、乾かし、また使う、のくり返しです。

・縫い目がほつれることもなく丈夫

・他のふきんに比べてちょっと気持ちが上がる

・多くの糸を縫いむことによるほどよい厚みのおかげで、手洗いしたときに絞りやすい

など、快適です。
 

刺し子を観る:模様の奥深さ

裏もきれいな刺し子

刺し子は裏面も模様がきれいです。

中でも「一目刺し」といわれる刺し方は、表と裏でちがう模様になります。

一目刺しは針目がそろわないときれいに仕上がらないので、なかなか挑戦できずにいます。

でも、「角亀甲つなぎ」という模様が好きで、刺し子用の針と糸でキット通りの大きさの針目で刺したふきんが1枚だけあります。

表は小さな花を散らしたような模様で、裏は八角形が連なります。

一目刺しの模様の種類も多いので、表と裏の表情のちがいも刺し子の楽しみのひとつです。


一目刺しでない模様のふきんの裏側は、「明治生まれの人が作った刺し子のふきん」の記事でご覧いただけます。
 
 

 

郷土資料館などでの楽しみ

郷土資料館などに行くと、昔の人の着ていた衣類が展示されていることがあります。

農作業のときに着ていた衣類や、荷物を背負うときに使った肩当てなどの仕事着に、刺し子が施されていることが多いです。


新潟県村上市の村上歴史文化館で、背中の広い範囲に「柿の花」という一目刺しの模様の刺された農作業着が展示されていました。

藍色の布に白い糸で刺された模様が、繊細でいて力強く、しばらくその場を離れられませんでした。

それ以来、昔の生活道具を集めた博物館や資料館を見学するチャンスがあると、衣類やそこに加えられた手仕事を探すようになりました。

日々の暮らしの必要性から生まれた刺し子の迫力に圧倒されます。
 

刺し子で身近な「美」に触れてみては・・・?

今は、衣類に刺し子を刺さなければならない場面はありません。

でも、生活に根差した刺し子は、丈夫さと美を兼ね備えた先人たちの知恵の結晶です。

作っても、使っても、観ても、奥深い手仕事ですよ。


わたしが刺し子をするときに頼るのが、こちらの本です。

刺し子を作るときの大切な先生ですが、作品の写真もきれいです。
 

見惚れてしまう見事な手仕事が美しい写真と共に紹介されています。

文章のあたたかみにも惹かれ、何度も開いてしまいます。


「嫁入り道具の花ふきん」には詳細な作り方は載っていません。

仕立て方等に詳しいのは、

の方です。

眺めるだけでなく作り方も知りたい!という場合は、「嫁入り道具の花ふきん教室」がおすすめです。


もう一冊、コンパクトなこちらの本にもかなりお世話になっています。

刺し子を楽しむために必要な道具や、基本的な作り方を紹介してくれます。

図案の描き方も載っている、親切な本です。