大好きなゆずの香りにまつわる記事 「もう一人の祖母とゆずの香り」 で触れた「文香(ふみこう)」。
文香とは、手紙に添えて香りを送るため、細かくした香木やお香を和紙で包んだものです。
平安時代は和紙そのものに香を焚きしめて、手紙に香りも乗せて思いを伝えていたそうです。
香木やお香だけでなく、エッセンシャルオイルを使って手軽に作る方法もあります。
![無印良品の千代紙で六角たとうと八角たとう](https://i1.wp.com/hitotema-yasumi.com/wp-content/uploads/2019/12/e57eba7d32607c92f802f6d42eadb2a7.jpg?resize=417%2C400&ssl=1)
無印良品でそろう材料で、お香を使った文香とエッセンシャルオイルを使った文香の2種類を作ってみました。
なぜか匂い袋を欲しがっていた娘の注文も聞きながらの作業となりました。
ゆずの香りの文香作り
材料・用具
![無印良品の千代紙、お香、エッセンシャルオイル](https://i2.wp.com/hitotema-yasumi.com/wp-content/uploads/2019/12/5145f4d8614df6901c3a02af4a7f0c8e.jpg?resize=594%2C400&ssl=1)
千代紙などの和紙
無印良品に折り紙があることは知っていたのですが、千代紙も売られていました。
8種類の柄で、15cm角と7.5cm角のふたつのサイズです。
文香以外に使うときのことを考え、わたしは15cm角サイズを選び、7.5cm角に切って使いました。
7.5cm角の大きさから折りはじめるとちょうどかわいいサイズに仕上がります。
折りすじをきっちりつけて折ることや折った後の耐久性を考えると、和紙を使うのがおすすめです。
ふつうの折り紙だと、折りすじから紙が裂けてしまうことがあるからです。
お香
無印良品の「ゆず」と「シトラス」のお香です。
気軽に試せるサイズと金額がうれしいです。
本来は火をつけて立ちのぼる香りを楽しみますが、そのままでもほんのりと和風の香りが楽しめます。
わたしは「ゆず」、娘は「シトラス」の香りがお気に入りです。
今回は無印良品のお香を用意しましたが、ゆずの香りのお香は他にもいろいろあるんですね。
エッセンシャルオイル
無印良品の「ゆず」のエッセンシャルオイルです。
さわやかで温かく、落ち着きのあるゆずの香りは、いつまでも嗅いでいたくなります。
シール
最後に封をするために使います。
わたしは、娘が持っていたシールを使わせてもらったほか、折り紙をちぎってゆずの実を作りました。
ティッシュペーパー
![ティッシュペーパーを1枚にして小さく切り分けます](https://i2.wp.com/hitotema-yasumi.com/wp-content/uploads/2019/12/00799e53ac246a27022cd763e31c2264.jpg?resize=417%2C400&ssl=1)
2枚重ねになっているティッシュペーパーを薄い1枚ずつにして、1/4~1/6に切っておきます
他には、お香を砕くための紙と瓶、 のり、はさみ を用意しました。
作り方
文香作りで参考にさせていただいたのは、
・えつこのマンマダイアリー「手作り文香 ~八角形の「たとう折り」を使って~」
・All About 「香りのメッセンジャー『文香』の楽しみ方」
です。
①和紙の折り紙で入れ物を作る
![たとう折り、六角たとう、八角たとう、ポチ袋、ウサギのポチ袋](https://i0.wp.com/hitotema-yasumi.com/wp-content/uploads/2019/12/38ca0d0b8168e3320ed82da56c5b4692.jpg?fit=800%2C359&ssl=1)
和紙を折って香りのもとをおさめる入れ物を作ります。
伝承のたとう折りや、ポチ袋を折りました。
わたしが折ったのは、
・たとう折り
・六角たとう
・八角たとう
・山口真さんの「ぽちぶくろ2」
・小林一夫さんの「ウサギのポチ袋」
です。
②香りのもとを用意する
お香バージョン
![お香は砕いてティッシュペーパーで包みます](https://i2.wp.com/hitotema-yasumi.com/wp-content/uploads/2019/12/83a516c8143472eeebd7cd7e207af1fb.jpg?resize=629%2C402&ssl=1)
紙などに包んだお香を瓶の底などで軽くたたいて砕きます。
細かくしたお香を用意したティッシュペーパーでなるべく平らに包み、包み終わりをのり付けします。
ひとつの文香で、1本~1本弱のお香を使いました。
エッセンシャルオイルバージョン
![折りたたんだティッシュペーパーにエッセンシャルオイルをたらします](https://i1.wp.com/hitotema-yasumi.com/wp-content/uploads/2019/12/451d215c0525d5b5c70ec3c2f641556b.jpg?resize=436%2C401&ssl=1)
用意したティッシュペーパーか、小さく適当な大きさに切った和紙にエッセンシャルオイルを1~2滴たらします。
エッセンシャルオイルはさらさらしていて紙類に染みてきますので、作業台にいらない紙を敷くなどしてください。
原液が手指についてしまったら、よく洗い流してください。
③和紙の入れ物に香りのもとをはさむ
![和紙の入れ物に香りのもとをはさみます](https://i0.wp.com/hitotema-yasumi.com/wp-content/uploads/2019/12/e23a3ec4c79b0c6c24ca16879319c4b2.jpg?resize=436%2C399&ssl=1)
和紙で折った入れ物をいったん開いて、香りのもとを差し込み、形を整えます。
シールなどで封をしたらできあがりです。
エッセンシャルオイルバージョンは入れ物にもオイルが染みてくることがありますが、1~2時間で揮発します。
できあがり
![文香のできあがり](https://i0.wp.com/hitotema-yasumi.com/wp-content/uploads/2019/12/527dbce79d88506a6a5feec7bd751f0b.jpg?resize=484%2C402&ssl=1)
お香バージョンは、和風の香りが控えめに長く楽しめます。
エッセンシャルオイルバージョンの香りはよりフレッシュですが、エッセンシャルオイルの特性上2~3日で香りが飛びます。
![だるまの文香](https://i1.wp.com/hitotema-yasumi.com/wp-content/uploads/2019/12/2ab990a4c71097702a05b4879fe5a4fc.jpg?resize=484%2C400&ssl=1)
和紙の入れ物は間に少し厚みのあるものをはさめる形であればよいので、他にもいろいろな形の入れ物が工夫できます。
娘は、折り紙作家・カミキィさんの「だるま」を折っていました。(カミキィさんのYouTubeはこちら)
顔の部分に別紙を貼れば袋状になるので、香りのもとをはさんで自分のお気に入り文香にしていました。
シンプルにきれいな和紙で包んだだけでもかわいいですし、シールなど封となるものを工夫しても楽しいです。
ちょっとうれしい文香
プレゼントに
![友人へ文香をプレゼント](https://i0.wp.com/hitotema-yasumi.com/wp-content/uploads/2019/12/c25f1dcd2393ffc717b6995f8ce74c6e.jpg?resize=640%2C396&ssl=1)
いつもお世話になっている友人へ、誕生日のささやかなプレゼントに文香を添えてみました。
封筒と、香りの区別がつくように添えたカードは、折り紙作家・カミキィさんのYouTubeや著書を見ながら、
・ 「【ねこ】1枚で全身作れる」
・「葉っぱ」
・「シンプル封筒」
・「はさみ一回リボン」
を折って作りました。
エッセンシャルオイルバージョンの文香は香りが飛びやすいですが、友人には十分楽しんでもらえたようです。
自分の気分を上げるために
わたしは文香を添えて手紙を書くチャンスがないので、できあがった文香を名刺入れや財布に入れています。
ぺったんこになるので、名刺やお金の出し入れのじゃまになることもありません。
使うときにほんのりゆずが香り、ちょっと気分があがります。
文香は、贈る相手だけでなく、自分の機嫌を良くするための道具のひとつとしてもおすすめです。
わたしは「ゆずの香り」であることにこだわったので自分で文香を作ってみましたが、お香の専門店で商品化されている文香は姿形も香りもさまざまで、素敵なものがたくさんあります。
お気に入りを探してみるのも楽しいですね。