地球から見た1年の太陽の動きを24等分し、季節を表す二十四節気(にじゅうしせっき)。
二十四節気の各節気をさらに5日くらいずつに分けたのが七十二候(しちじゅうにこう)です。
10月8日~10月22日頃は二十四節気の「寒露(かんろ)」です。
秋が深まり、草木に冷たい露が結ぶころです。
七十二候のうち、寒露の時期に当たる三候をイメージした消しゴムはんこを作ってみました。
二十四節気・寒露の時期の三候をイメージした消しゴムはんこ
二十四節気の寒露は、七十二候で
・「鴻雁来(こうがんきたる)」
・「菊花開(きくのはなひらく)」
・「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」
の三候に分けられています。
鴻雁来(こうがんきたる)
10月8日~10月12日頃は「鴻雁来(こうがんきたる)」です。
雁(がん/かり)が飛来しはじめるという意味です。
春に繁殖のために北へ渡り、秋に越冬のために日本にやって来る「冬鳥」の雁。
清明の次候「鴻雁北(こうがんかえる)」と対になっていますね。
消しゴムはんこでは、家紋の「飛び雁/飛雁金」を彫りました。
清明の「鴻雁北(こうがんかえる)」では二羽の雁が飛んでいる「二羽飛び雁」を彫りました。
このときに雁の家紋の中で「飛び雁/飛雁金」のよりシンプルなかわいらしさにも惹かれていたので、ようやく形にできました。
菊花開(きくのはなひらく)
10月13日~10月17日頃は「菊花開(きくのはなひらく)」です。
菊の花が咲くという意味です。
菊祭りや菊の品評会での見事な菊の花も美しいですが、わたしの住む新潟では紫色の食用菊「かきのもと」も欠かせません。
きれいな紫色でシャキシャキの歯ごたえのかきのもとは、ほのかな苦みがあるので子供の頃はそれほど好きな食べ物ではありませんでした。
実家で秋が来る度に食べさせられ続けたおかげか、社会人になったある年、急にかきのもとがおいしく感じ出しました。
わたしはシンプルに醤油やポン酢醤油でいただくのが好きです。
消しゴムはんこでは、家紋の菊の中で一目惚れした「饅頭菊」を彫りました。
菊紋は多くのバリエーションがあります。
中でもふっくらした形がかわいい饅頭菊は、目にするとなんだかほっとします。
蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)
10月18日~10月22日頃は「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」です。
キリギリス/コオロギが戸の辺りで鳴くという意味です。
秋の虫がごく近くで鳴くようになる頃なのですね。
蟋蟀を七十二候では「きりぎりす」と読みます。
昔はコオロギのことをキリギリスと呼んだので、「蟋蟀戸在」の「蟋蟀」が指すのはキリギリスではなくコオロギだともいわれます。
ちなみに、キリギリスのことはハタオリと呼んでいたのだとか。
確かに、わたしのパソコンの漢字変換でも「蟋蟀」はコオロギと打ってはじめて変換されますし、キリギリスは「螽斯」と変換されます。
消しゴムはんこではキリギリスにするかコオロギにするか迷いました。
冬の前の時期でもあるため「アリとキリギリス」の童話を思い出し、キリギリスのつもりで図案を起こしました。
参考サイト・書籍
国立天文台 天文情報センター 暦計算室
Wikipedia「七十二候」
日本気象協会/ALiNKインターネット tenki.jp 「コオロギは貴方の声を聞いている⁉七十二候『蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)』」
寒露の箸袋:作った消しゴムはんこと懐紙・キッチンペーパーで
作った消しゴムはんこを、夫のお弁当用の箸を包む箸袋の飾りに使いました。
・懐紙を半分に切り、三つ折りにした箸袋
・キッチンペーパーを半分に切り、四つ折りにした箸袋
にそれぞれ消しゴムはんこを押します。
食欲の秋本番!
食べさせ過ぎに注意しつつ、お弁当作りを続けたいと思います。