折り紙作品を気軽にコーティングする方法を求めて100円ショップで手に入る材料でいろいろ試してみました。
(→ 「【折り紙作品のコーティング】100均の水性ニス・レジン液・ネイルのトップコート・デコパージュ液、どれがいい?」)
単体で使うには水性ニスが安定感抜群という結果でした。
ネイルのトップコートは水染みのようなムラができてしまうなど、単体ではあまり使い勝手が良くありません。
でも、
「せっかく買ったトップコートを放置しておくのはもったいない!」
「トップコートの速乾性やツヤを生かしたい!」
「なんとか折り紙のコーティングに使えないかな…?」
と考え、水性ニスやデコパージュ液を土台のコーティングに、トップコートを仕上げのコーティングに使ってみました。
ネイルのトップコートを折り紙のコーティング剤として生かすには?
ネイルのトップコートを直接折り紙に塗るのはおすすめできません
「【折り紙作品のコーティング】100均の水性ニス・レジン液・ネイルのトップコート・デコパージュ液、どれがいい?」でご紹介した通り、ネイルのトップコートを直接折り紙に塗るのはおすすめできません。
理由は、
・折り紙やボールペンの線が一部溶けたようになる
・水染みのようなムラができる
の二点です。
匂いも一番強いので、換気が必須です。
とはいえ、
・仕上がりのツヤがきれい
・ほどよく張りのある仕上がりになる
・気軽に手に入るし本来の使い方もできる
・ちょっとした接着剤の代わりになる
・乾くのが比較的早い
と良い点もたくさんあります。
せっかく買ったトップコートですので、活用法を考えてみました。
トップコートは仕上げに使ってみよう!
ネイルのトップコートを折り紙のコーティング剤として使うには、水染みのようなムラができないようにする必要があります。
折り紙の色やボールペンの線がトップコートで溶けたような状態になるのも避けたいです。
折り紙のコーティング剤として単体で使ってみて、水染みのようにならなかったのは水性ニスとデコパージュ液です。
そこで、折り紙作品を水性ニスやデコパージュ液でコーティングし、その後にトップコートを塗り重ねてみることにしました。
手間はかかりますが、水染みのようなムラを防ぎつつトップコートの速乾性やツヤを生かせるのではないかと考えました。
水性ニスとデコパージュ液でコーティング後にネイルのトップコートでさらにコーティング
100円ショップの材料を使って、水性ニス/デコパージュ液 + ネイルのトップコート という二段階の折り紙コーティングを試してみると、トップコートによる水染みのようなムラはできませんでした!
一段階目のコーティングを5種類準備しトップコートを重ね塗りして比べた結果が下の表です。
試したのは一回ずつなので、誤差は大きいです。
平面の折り紙を水性ニス/デコパージュ液でコーティングする
↓
折り紙作品を形作る
↓
もう一度、水性ニス/デコパージュ液でコーティングする
↓
トップコートを塗る
という方法だと失敗が少ないです。
トップコートを重ねることでツヤと適度な硬さが加わります。
ツヤや硬さは塗り重ねる回数で自分の好みにできそうです。
今回、仕上がりを左右したのはボールペンの線のにじみ具合です。
ボールペンの線がにじみにくいのは、
1. 水性ニス
2. デコパージュ仕上げ液
3. デコパージュ専用液
の順でした。
まずは水性ニスとデコパージュ液でコーティング
使用した折り紙のモチーフは前回と同じく、折り紙作家・カミキィさん考案の「だるま」です。
ごく普通の折り紙で作れ、折り紙の裏面も生かした作品です。
ボールペンで線を描き込んだ場合も比べられますし、何よりカミキィさんの「だるま」は簡単でかわいいのです。
水性ニス、デコパージュ仕上げ液、デコパージュ専用液をコーティング剤に使い、それぞれ以下の5つの状態の「だるま」を作りました。
① 折り紙を折り、顔・模様をボールペンで描き込んだ完成品にコーティング剤を塗る
② 完成品を開いて平面に戻した状態でコーティング剤を塗り、乾いてから改めて折って形作る
③ ②にもう一度コーティング剤を塗る
④ コーティング剤を塗って乾かした折り紙で作品を折り、顔・模様をボールペンで描き込む
⑤ ④にもう一度コーティング剤を塗る
これらにトップコートを重ね塗りし、できあがりを比べました。
最も手軽なのは①ですが、③や⑤のような手間をかけるとより満足のいく仕上がりになります。
ネイルのトップコートを重ね塗りした結果それぞれ
水性ニス + トップコート
この組み合わせで仕上がりが一番良かったのは、③の、
完成した折り紙作品を開いて、水性ニスで折り紙の両面をコーティング
↓
乾いたら再び折る
↓
水性ニスでもう一度コーティング
↓
トップコートでコーティング
です。
折り紙に直接描いたボールペンの線のにじみを最も安定して防げるのは水性ニスですが、⑤では水性ニスでボールペンの線がにじんでしまいました。
①~⑤の全てで、トップコートを塗り重ねたことによるボールペンの線のにじみはありません。
でも、トップコートを単体で使ったときや以下のデコパージュ液での結果を踏まえると、④のようにボールペンの線とトップコートが直接触れる作り方は避けた方がよさそうです。
デコパージュ仕上げ液 + トップコート
この組み合わせで仕上がりが一番良かったのは、⑤の、
デコパージュ仕上げ液で折り紙の両面をコーティング
↓
乾いたら折ってボールペンで顔や模様を描き込む
↓
デコパージュ仕上げ液でもう一度コーティング
↓
トップコートでコーティング
です。
デコパージュ液でのコーティングは、折り紙に直接描いたボールペンの線がにじんでしまいがちですが、⑤のようにデコパージュ液でボールペンの線をサンドするとにじみにくいようです。
④はボールペンの線とトップコートが直接触れてしまうため、にじんでしまいました。
デコパージュ専用液 + トップコート
この組み合わせで仕上がりが一番良かったのは、⑤の、
デコパージュ専用液で折り紙の両面をコーティング
↓
乾いたら折ってボールペンで顔や模様を描き込む
↓
デコパージュ専用液でもう一度コーティング
↓
トップコートでコーティング
です。
折り紙に直接描いたボールペンの線は、デコパージュ仕上げ液より専用液の方がにじみやすい印象です。
①、②、③はボールペンの線がデコパージュ専用液でコーティングする段階でにじんでしまいました。
トップコートとボールペンの線が直接触れてしまう④も、やはりにじみが強いです。
ツヤを抑え目に仕上げたいときはデコパージュ専用液が適しています。
ネイルのトップコートも工夫すれば折り紙のコーティング剤として使えそうです
あらかじめ水性ニスやデコパージュ液で折り紙をコーティングすれば、水染みのようなムラを防げるのでネイルのトップコートも折り紙のコーティング剤として十分活用できることがわかりました。
作業中の換気は欠かせませんが、
・ツヤと適度な硬さが加わる
・爪に塗るための細い刷毛がついているので筆を用意する必要がない
・乾きが早い
・ちょっとした接着剤代わりになってくれる
など、トップコートの便利さをうまく活用したいと思います。