介護保険の世界にいると、つい忘れがちなこと

介護保険の世界にいると、忘れがちなことひとやすみ

介護保険サービスを使っている人の数は、どのくらい?

日本の総人口の4.4%65歳以上人口の15.3%の人が

介護保険制度のサービスを使っています。

ということは、日本の総人口の95.6%、65歳以上人口の84.7%の人は

介護保険サービスを使っていないことになります。


地域差は大きいですし、

65歳以上でも年齢が高くなるにつれて介護保険を使う方の割合は増えます。

この数字を多いと感じるか、少ないと感じるかは人それぞれです。

わたしは、この数字よりも多くの方が介護保険サービスを使っていると思っていました。


介護支援専門員(ケアマネジャー)の研修でも、その他の介護保険関係の研修でも、

介護保険サービスを利用する人が増え続けている
 ↓
増え続ける利用者の支え手が足りないので、対策が必要
 ↓
ベッド数も限られているので、
病院ではなく住み慣れた自宅で最期を迎えられるように
みんなで協力して支えていこう

ということをくり返し教わってきました。


研修で目にする統計資料も、

介護保険サービスを利用する人が増え続けていることの根拠として

示されることが多いです。

恥ずかしながら、資料の数字についてあらためて考えたことがありませんでした。



「介護保険を使っている人よりも、介護保険サービスを使っていない人の数が圧倒的に多い」

という事実は、介護保険サービスを使うことになった方の

「なぜ自分ばかりがこんなことに・・・」

「介護保険を使うなんて、恥ずかしい」

という、とまどいや抵抗感を理解するためのヒントにもなると思います。

自分の感覚がおかしな方向に偏らないよう、ときどき立ち止まりたいです。

以下の統計資料から計算しました

項目基準日人数出典
日本の総人口(概算値)平成30年8月1日126,490,000「人口推計」(総務省統計局)
65歳以上の人口(概算値)平成30年8月1日35,510,000「人口推計」(総務省統計局)
65歳以上の介護保険サービス受給者数平成30年7月分5,435,864「介護保険事業状況報告(暫定)平成30年9月分」(厚生労働省)より合算
40~64歳以上の介護保険サービス受給者数平成30年7月分107,895「介護保険事業状況報告(暫定)平成30年9月分」(厚生労働省)より合算
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