NHK Eテレの5分間番組「びじゅチューン!」の作品のひとつ、「夢パフューマー麗子」をイメージして、かぎ針編みでブックカバーを作ってみました。
びじゅチューン!「夢パフューマー麗子」とは
びじゅチューン!は、NHK Eテレで放送されている5分間番組です。
古今東西の美術作品を、アーティスト・井上涼さんの作った歌とアニメーションで楽しく紹介してくれます。(びじゅチューン!の公式サイトはこちら)
「夢パフューマー麗子」はびじゅチューン!作品のひとつです。
洋画家・岸田劉生が大正10年(1921年)に長女を描いた「麗子微笑」(東京国立博物館蔵)がモデルです。
7歳のときの長女・麗子を描いた作品で、何ともいえない微笑みが印象的です。
2018年に東京国立博物館で開催されていた「トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館」に行ったとき、実物の「麗子微笑」を観ることができました。
「麗子微笑」は44.2cm×36.4cmとそれほど大きくない油絵ですが、独特の存在感がありついじっと見入って(見入られて?)しまいました。
「夢パフューマー麗子」のお話の内容
暗闇で何かを見つめる麗子さん。
実は、毎晩人々の夢を見守ってくれている仕事人です。
悪夢はみかんの香りで眠らせ、肩掛けで捕まえて朝8時の燃えるゴミに出すのです。
麗子さんの肩掛けイメージのブックカバー・しおり付き
麗子さんの肩掛けイメージでブックカバー本体を作りました
岸田劉生の「麗子微笑」の肩掛けをよく見てみると、赤色をベースに黄色、グレー、桃色、水色、だいだい色、紫色、緑色など、何色もの毛糸が編み込まれて全体が太いボーダー模様になっています。
赤色以外は、毛糸の余り糸を集めて編まれたのでしょうか。
編み方は、かぎ針編みで1か所に3つの長編みを編んで模様にする「グラニ―ストライプ」に似ています。
一方、びじゅチューン!の「夢パフューマー麗子」の肩掛けは、赤色とカーキグレーの2色で描かれています。
そこで、
- グラニ―ストライプで全体を編む
- 使う糸は赤色とグレーの2色
ということにして、ブックカバーの本体をかぎ針編みで編みました。
毛糸だと暑い時期に使いたくなくなるので、コットンの編み糸を使いました。
かぎ針の指定号数が6~7号の糸でした。
7号のかぎ針で作り目をし、あとは5号のかぎ針で編みました。
まずは、全体をグラニ―ストライプ模様で編みました。
それから、大きさの微調整と形の補強のため、細編みで全体の縁取りし、折り返し部分を編み綴じました。
本の厚みに合わせやすくするため、一方の端の幅が狭くなるように編み、バンドをつけました。
しおり用の紐は、糸を三つ編みにしました。
「細編み」と「長編み」という、かぎ針編みの基本的な編み方だけです。
【参考】
グラニ―ストライプの編み方
サイト:Crochet and Me かぎ針編みの編み図と編み方「グラニ―ストライプの編み方と編み図」
基本的なブックカバーの作り方
サイト:nunocoto fabric 「基本のブックカバーの作り方」
基本的なかぎ針編みのテクニックはこちらの本にお世話になっています。
しおりは「夢パフューマー麗子」に欠かせない青いみかんと悪夢さん
しおり用の紐をつけたので、先端に夢パフューマー・麗子さんの武器である青いみかんと、戦う相手である悪夢さんのチャームを付けました。
洗えるフェルトで青いみかんと悪夢さんを形作り、刺しゅうやアップリケをします。
青いみかんの裏面に悪夢さんをアップリケし、青いみかんの表面と裏面でしおり紐を挟んでブランケットステッチでかがりました。
作ったきっかけはTwitter
「夢パフューマー麗子」をイメージしたブックカバーを作ろうと思ったのは、Twitterがきっかけでした。
Twitterでびじゅチューン!ファンのフォロワーさん達と交流させていただいているのですが、先日、
「夢パフューマー麗子」でハロウィンの仮装をするなら、肩掛けとみかんが必要だなぁ
↓
紺なら作れるかも…?
というお話がありました。
麗子さんの肩掛けはかぎ針編みだろうから、比較的さくさく編めるかもしれないと思いました。
でも、赤色ベースの肩掛けを作っても、実生活で使いこなしていく自信がありません。
ふだん使えるものをと考えているうちに、ブックカバーを作ることを思いつきました。
ブックカバーとしての使い勝手は布製のものに劣りますが、できあがりまでの試行錯誤や達成感を存分に味わえました。
びじゅチューン!「夢パフューマー麗子」は、「びじゅチューン!DVD BOOK4」(小学館)に収録されていますよ。