和裁教室では、全て手縫いで縫っていきます。
和裁特有の技のひとつひとつに意味があり、
「どうやって、この方法を生み出したんだろう・・・!」
と驚くことの連続です。
教室では先生が少しお手本を見せてくださり、その後は自分で縫っていくのですが、スムーズにいかないことがたくさんあります。
そういうときに先生が掛けてくださったひと言の中に、着物を縫うとき以外にも使える手縫いのコツやポイントがあります。
和裁教室で初めて針の持ち方を知った初心者のわたしが、
「なるほど~!」
「こうすればいいんだ!」
と感じたコツを3つご紹介します。
布の小物づくりや刺し子など、手縫いで何かを作るときに役立ちますよ。
手縫いのちょっとしたコツ
糸が絡まりやすいとき
縫っていて糸を引くときは、潔く、スピーディーに引くと、糸が絡まる暇がありません。
糸が長すぎる、糸におかしなよりがついてしまっている、などが原因のときもありますが、糸をゆっくり引いているときも絡まりやすいです。
糸の絡まりをおそれて、「大丈夫かな、どうかな、・・・」とそーっと糸を引いていると、最後におだんごのように絡まってしまいます。
おそるおそるではなく、さっと糸を引くのが糸を絡ませないコツです。
刺し子をするときも、さっと糸を引くよう意識するようになってから、糸がおだんごのように絡まることが格段に減りました。
縫い始めと縫い終わりの玉どめ
縫い始めと縫い終わりは、ひと針返します。
このとき、縫い始めも縫い終わりも、玉どめが内側にくるようにします。
玉どめが内側になることで、強度が増します。
針の通りがスムーズでないとき
固めの布など、針がスムーズに運ばないときは、針を自分の髪に通します。
髪の油分を針にまとわせることで、布通りが良くなります。
わたしが縫ったこちらの浴衣は、反物に糊がよく効いていたためとても固く、針が通りにくかったです。
和裁教室の先生から、ときどき針に髪(頭)の油をつけるといいとアドバイスをいただきました。
長い直線を運針するときに、自前の髪の油が役に立ちました。
意外と多い手縫いの機会
ハンドメイド好きでなくても、裾上げ、ゼッケンつけ、ボタン付けなど、手縫いの機会は意外とあります。
糸の絡まり予防など、知っているとふだんのお裁縫にちょっと役立つのではないでしょうか。
和裁の基本技についてご興味のある方は、「【和裁の基本技3つ】着物じゃなくても役立ちます」の記事もどうぞ。