びじゅチューン!は、NHK Eテレで放送されている5分間番組です。
古今東西の美術作品を、アーティスト・井上涼さんの作った歌とアニメーションで楽しく紹介してくれます。(びじゅチューン!の公式サイトはこちら)
びじゅチューン!のアニメーションには、心を鷲づかみにされるキャラクターや小物がたくさん登場します。
今回は「アルルの訳あり物件」に一瞬だけ登場する小物をフェルトでワッペンにして、夫の仕事着に縫いつけてみました。
びじゅチューン!「アルルの訳あり物件」に登場する「めぐすり」
びじゅチューン!「アルルの訳あり物件」とは
「アルルの訳あり物件」はびじゅチューン!作品のひとつで、2019年11月30日に初めて放送されました。
オランダの画家フィンセント・ファン・ゴッホの「アルルの寝室」(オルセー美術館蔵)がモデルです。
「アルルの寝室」は1888年から1889年(ゴッホが35~36歳)にかけて3枚描かれています。
びじゅチューン!「アルルの訳あり物件」のモデルになったのは3作目です。
地中海に面した南フランスのアルルでゴッホが暮らした部屋が描かれています。
びじゅチューン!では、同じくフィンセント・ファン・ゴッホによる「ひまわり」をモデルとした作品「ひまわりがお掃除しちゃうわよ」がありますが、「アルルの訳あり物件」はその前日譚です。
「ひまわりがお掃除しちゃうわよ」は「びじゅチューン!DVD BOOK4」(小学館)に収録されています。
「アルルの訳あり物件」のお話の内容
部屋探しをしているOLさんが、不動産屋の営業さんに連れられてやって来たのはちょっといわくつきの物件でした。
雰囲気も立地も気に入ったOLさんは、部屋の過去を承知の上で、お祓いと掃除をして暮らしはじめます。
びじゅチューン!「アルルの訳あり物件」で気になった「めぐすり」
「アルルの訳あり物件」に登場する不動産屋の営業さんは、OLさんに部屋が訳あり物件であることを伝えつつ、「そこまでお気に召したのなら、きっと部屋も喜ぶでしょうね~」と涙ぐみながらたたみかけます。
でも、営業さんの涙は目薬です。
お客であるOLさんにも目薬による涙だということはバレています。
わたしは「アルルの訳あり物件」を初めて視聴したときから、この営業さんが使っている目薬が気になって仕方ありませんでした。
「アルルの訳あり物件」の「めぐすり」のワッペンを夫の仕事着に縫いつけました
フェルトで「めぐすり」のワッペン作り
びじゅチューン!「アルルの訳あり物件」に登場する「めぐすり」は、斬新だけどシンプルなデザインですので、フェルトでワッペンを作ってみました。
洗濯に耐えられるよう、洗えるフェルトを使いました。
「めぐすり」が映った画面でテレビを一時停止し、白い紙に描き起こして型紙にしました。
白色のフェルトを土台としました。
目薬容器の側面、底面、目、涙もフェルトをそれぞれの形に切り出します。
目は、白目となるフェルトに黒目用のフェルトを縫いつけ、瞳を白色の手縫い糸で刺しゅうします。
目薬の側面のパーツに、目、涙を縫いつけ、「めぐすり」の文字を黒色の手縫い糸で刺しゅうします。
白色の土台に水色の底面、黄緑色の側面をそれぞれ縫いつけます。
全体をいったん軽く水洗いしてチャコペンの跡を消し、乾かします。
全体をブランケットステッチでかがり、できあがりです。
つなぎの作業服に「めぐすり」ワッペンを縫いつけました
夫の仕事は営業職ですが、作業もするので仕事着はつなぎの作業服です。
仕事中、スマホを入れている胸ポケットを頻繁に開閉するので、胸ポケットのマジックテープが取れそうになります。
今回も、胸ポケットのマジックテープ部分を補修してほしいと頼まれました。
補修のついでに、「めぐすり」ワッペンを表から見えない部分に縫いつけました。
万が一、夫からワッペンを外すように言われてもすぐ作業できるよう、ごく簡単に縫いつけました。
夫には内緒にしておいて、いつ気が付くかそっと観察していました。
完成の3日後に、補修完了・ワッペン付きの作業服を夫が初めて着ましたが、夫は何も言いません。
仕方がないので、「そのつなぎ(の作業服)、どう?」と尋ねてみました。
夫からは、
「何か付いてた。」
「おれ、衿のチャックをちょっと開け気味にして着るから、ここだとバレちゃう。」
「どうせ付けるなら、もっと下の方にしてよ。」
との返答でした。
わたしのいたずらに動じない夫、えらいと思います。
そして、場所を工夫すれば夫の作業服へのワッペンの縫いつけが許されることもわかりました。
次は何のワッペンにしようか、その瞬間からあれこれ考えています。
夫からはワッペンをもっと下の位置につけるように言われましたが、縫い直していません。
ワッペン付き作業服は、ちゃんと着用ローテーションに加わっています。
びじゅチューン!「アルルの訳あり物件」の営業さんを見習うくらいでちょうどいいかもしれない夫
夫の作業服への「めぐすり」ワッペンの縫いつけを思いついたのは、気遣いのかたまりのような夫が「アルルの訳あり物件」の営業さんくらいの軽い感じを見習えたら、今以上に楽しく仕事ができるだろうと感じたからです。
そして、「アルルの訳あり物件」で、OLさんは物件の過去を承知のうえで自らのインスピレーションを信じて部屋を契約しますので、夫の営業も契約成立につながるようにとの現実的な願いも込めました。
作業服からチラリとのぞくワッペンに気付いた会社の人やお客さんに、夫がびじゅチューン!を盛大にアピールしてくれたら最高です。
作業服へのワッペンの縫いつけは夫から禁止されませんでしたので、裏側・内側がにぎやかなつなぎの作業服を少しずつめざしてみようと思います。